利用規約作成に関するFAQ(よくある質問と回答)

利用規約は必ず設置しなければなりませんか?

これについては趣味サイトとビジネスサイトで解答が二つあります。

 まず、個人サイト趣味程度に公開しているWEBサイトであれば必ず設置しなければならないというものではありません。 しかし、その場合は保証の否認(このサイトの情報を利用したことによって損害が生じても知りませんよという内容やサイトを利用したことでウィルスに感染しても知りませんよという内容)や情報の転載についてなど、いくつかの内容(サイトの利用についての最低限知ってほしいこと)については「ご利用に際して」などの形式でサイトのどこかに書いておいたほうがよいかと思います。

 逆に法人個人事業主が宣伝やサービスの提供などを目的に運営しているWEBサイトの場合は、リスクが増えるとともに、対処を誤るとビジネスの信用問題にも関わりかねないので、できれば利用規約を設置したほうがよいかと思います。

規約は他サイトのコピーペーストでも大丈夫ですか?

これについては、詳しくは「コピーペーストでも大丈夫?」のページでも説明しますが、法学部などを出て、法律の基本的な知識がある方ならコピーペーストでも問題なくある程度の規約を仕上げることができるとは思いますが、そうでないならば、やめたほうがよいかもしれません。

 というのも、コピーペーストで参考元になるサイトの規約も専門家からみてあまりに規約としての体をなしていない場合が多いからです。
  大手のWEBサイトであれば顧問の弁護士などがしっかりした規約を作成している場合が多いでしょうが、それはほんの一握りのWEBサイトで、大部分の個人経営などのネットショップの場合、たぶん見よう見真似だったり、コピーペーストで規約を作成していることが多いと思います。

 はっきり言わせてもらえば、リスク管理も中途半端な(場合が多い)そのようなサイトから都合のよさそうだと素人が考える条文だけを抜き取って新たな規約にして、果たして完全なリスク管理ができるでしょうか?

 規約が重要となるのは、利用者と揉め事になったり、裁判沙汰になったときだけです。 ですから、適当に作成した規約でも普段取引する分には何も問題は生じませんし、ましては裁判沙汰になる可能性なんて本当に微々たるものでしょう。 たぶん大部分のネットショップは、その「微々たる確率のもの」にたまたま当たっていないだけかもしれません。

 その微々たるものを「考える必要がない」と考えるか、「そのときのために・・・」と考えるかは運営者のリスク管理についての考え方しだいです。 

規約の文章は法律の条文っぽく難しい書き方をしなければなりませんか?

いいえ、普段使っている文章表現で書いても特に問題はありません。

 ただし、日本語の文法に従って、5W1Hをはっきりさせたほうがいいと思います。 そうしなければひとつの条文で複数の解釈が存在してしまう可能性が出てきてしまい、結果としてその条文でリスクを消去しきれていないことになってしまいます。 詳しくは「規約の書き方の基本その1」のページで。

ネットショップの規約を作成するのに必要な法律の知識は?

一般的には民法、商法、消費者契約法、電子契約法、特定商取引法、著作権法といったところでしょうか。 

 そのほかに、たとえばリサイクルショップのようなネットショップであれば「古物営業法」、健康食品やサプリメントなどの販売を行うネットショップであれば「薬事法」など、その業種に応じて必要となる法律の知識が異なってくるかと思います。

規約が裁判などで役に立たない場合があるって本当ですか?

本当です。 一部例外もありますが、サイト内の一般的な文字よりもはるかに小さいフォントや色で「利用規約はこちら」などのようなリンクをしていた場合や、トップページからものすごく深い階層からしか閲覧できない場合などは、弁護士や行政書士が内容証明を作成して送ってきた場合や裁判では著しく不利に扱われるものと思われます。

 逆に文句をつけられにくい規約の設置方法としては、サイト内の見やすい箇所に利用規約を掲示し、また、会員登録時や取引完了前などに必ず規約を掲示し、「規約に同意して取引を完了する」などと書かれたボタンを押させる、というものがあげられます。 詳しくは「規約の設置方法」のページで。

特定所取引法が改正されるって本当ですか?

本当です。 というよりすでに改正されて、2009年12月1日から施行されています。

 この改正特定商取引法は、今までの発想とは真逆の発想で作られています。 というのは、今までは法律や省令で特定商取 引法の規制を受ける「指定商品、指定権利、指定役務」を定めてきたのですが、今回の改正で原則すべての商品を取り扱う事業者がこの特定商取引法に該当 するようになります。 特定商取引法の規制対象外になる商品等を法律や省令で定める、という方式にかわることになります。 

 当然この改正特定商取引法が実際に施行されると、特定商取引法の規制対象となるネットショップが激増することになるかと思われます。

特定商取引法表示はどこかに登録や申請しなければならないのでしょうか?

特定商取引法の表示については、どこかの役所などに登録や申請をする必要はありません。

 あくまでも特定商取引法に基づく表示は、お店の看板と同じ扱いです。 ただ、お店の看板と異なるのは「表示しなければならない内容」がある程度決められ ていることです。 この表示がしっかりしていなければ、クレームなどがあった場合、消費者センターなどから文句を言われることがあるのかもしれません。

サービスの変更などで特定商取引法表示を何度も変更しても大丈夫ですか?

大丈夫です。 むしろ何度も変更してください。

 特定商取引法に基づく表示はその事業主が現在行っている取引内容について消費者の皆さんに知っていただくという目的で設置するものなので、現在行われていない取引内容を表示することのほうが大問題になります。
新サービスを開始したり、サービス内容に変更があった場合、決済手段に変更があった場合などは、必ず特定商取引法に基づく表示も確認しなおすようにしてください。

特定商取引法違反をしたら「悪徳業者」扱いされてしまうのでしょうか?

普通にまっとうな取引をしている限り、簡単には法律違反しないと思いますが・・・。

 特定商取引法で定めているのは、簡単に言うと、自分の連絡先・氏名を明かして、取引方法もきちんと明かして、それで納得してくれるお客さんに対して、誠実に取引をしなさい、ということです。 それができない人たちがいわゆる「悪徳業者」なのではないでしょうか?
  仮に表示内容などの記載に不備があったからといっても、監督庁や消費者センターから改善の指示が来ると思うので、そこでちゃんと修正するよう心がけていれば問題ないと思います。

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行政書士・塩坂 壇

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